第二次ヤキン・デューエ攻防戦。

この戦いの後、長かった戦争はようやく終わりを見せた。

いや、終わったとは言えない。一応の停戦となったのだ。

多くの人々が多大な犠牲を出した戦争。その結果、人々は何を手に入れたのだろう。

激化していく戦いの中で、一体何を求めたのだろう。

最後の結果は分かっていたのかもしれない。しかし、もう誰にも止める事が出来なかった。









そんな戦争に、一人の少女が巻き込まれていった。























-regret-   PHASE-01

























彼女はドミニオンから無事脱出し、アークエンジェルにたどり着いた。

アークエンジェルのほかに2隻の戦艦があることに驚いたが、無意識にキラの名前を口走っていた。

「キラ・・・っ」

どこを探してもキラの乗っていたモビルスーツが無い。

フレイは、近くにいたマードックに声を掛けた。



「マードックさん!」

「あ?・・・嬢ちゃんか。なんか用か?」

「あの・・・キラは?」

「キラ?あいつはエターナルだぞ?」



エターナル・・・確かあのピンクの戦艦の事だ。

どうしてキラがエターナルにいるのだろう。

・・・そんな事より、早くキラに逢いたいという思いの方が強かった。



「どうすればエターナルに行けるんですか?」

「エターナルに行く気か?・・・そんなにキラに会いたいんだったらあいつに来てもらえばいいんじゃねぇか?」

「・・・呼んでもらえるんですか?」

「まぁ・・・できなくはねぇからな。あいつもお嬢ちゃんに会いたがってたし・・・。」

「え・・・」



キラが逢いたがっている・・・?あんなに傷つけたキラが、自分に?

そんなはずは無いと思う。が、そう言われれば期待してしまう自分がいた。

今までの事を謝りたい気持ちと、どこかで許してくれるかもしれないと言う想い・・・

いろんな物がぐちゃぐちゃに混ざり合って、頭の中が混乱していた。

そんな彼女を察してか、マードックはフレイの頭にポン、と手を乗せた。



「・・・今グダグダ考えてもしょうがねぇだろ?」

「マードックさん・・・。」

「キラが来れるか聞いてみるから、それまではゆっくりしてろ。」











フレイは廊下をゆっくりと歩いていた。

この時をどれだけ待っただろう。ずっと願っていたことが叶おうとしている。

フレイにはキラを絶望のどん底に突き落とした過去がある。

憎しみだけで動いていたあの頃。

遠い昔のような気がしてならないが、決して忘れてはいけないこと。

だからフレイは謝ろうとしているのだ。月日が経った今をも。



ふと、足を止めた。

目の前には見慣れたドア。

そっとドアに近づく。1から9まで並んでいる数字を、記憶を辿り順番に押していく。

慣れた動作のはずなのに、指がうまく動かない。

心臓がドクドクと、鼓動が早まっていくのが分かった。





シュッ、と短い音と共に、ドアが開いた。





フレイは自分の目を疑った。

何度見たか知れない景色。だが、何かが違っていた。

・・・そこにはただ真っ暗な部屋だけ。

物が一つも無い。ベッドのシーツも取り除かれ、生活感がまるで無かった。

キラはどうしたんだろう、部屋を変えたんだろうか?

もしかしたら、今はエターナルの部屋にいるのかもしれない。







「フレイっ!!」







突然の事に、ビクッと肩が跳ね上がった。

いきなり後ろから声が聞こえた。・・・聞き覚えのある声が。

体が凍りついたように動かない。潤んだ目は見開いたまま。

それでも、ゆっくりと体を動かす。







「・・・キラ・・・っ!」







涙が溢れ出した。

目の前の人物が信じられなくて。

やっと逢えた。やっと。





・・・しかし、そんな時間は長くは続かなかった。













ふと、ある一点へと視線が動く。



それは、ウエーブのかかった、長い長いピンク。

ヒラ・・・と、キラの隣に寄り添うように移動する。





白い肌、整った顔立ち。

まるで、天使のような・・・













「・・・フレイさん。」

































ずっと待ち望んでいた再開は 新たな闇を呼んだ




























で・・・出来た・・・!!!!ホンット疲れた・・・!!!!

いや〜大変でしたよこの話。一体何日かけたんだか・・・覚えてないくらい・・・

これからシリアス一直線でお願いします。まだ何も始まってませんが、まだ序章なので。

どんどん暗くなっていきます私の小説は。覚悟して見ないと・・・

・・・大変なことになっちゃうかも。あ、君じゃなくて、小説ね。

06/2/12




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