「カカシ」







「何でしょう」









「もう・・・やめたらどうじゃ。」











今まで何度 言われた事か







俺の気持ちが分かっているにも関わらず 火影様は言い続ける











オレは いつもの貼り付けた笑顔を作り











「そうですね。そろそろ・・・諦めますかね。」











気持ちとは裏腹の声を放つ





























-罪の痕-   其ノ七



























こんな事を言ったとしても、火影様は全てお見通しだ。

部屋を出る背中で長い溜息を感じた。









この廊下をもう少し進むと、立派な装飾が成されている花瓶が見える。



「・・・・・・」



暫く立ち止まり、冷たい目でその光景を見つめる。

花瓶には花一本飾られず、唯一の救いは高級そうな模様だけ。いわば置物の様な扱いだ。

何故花が無いのか、それは単に飾り物として購入したからではない。

花を飾る人物がいなくなったから。





ふと視界に違和感を感じ、瞬きをすると次の瞬間には花瓶からセピア色の花束が現れた。

オレは心臓の鼓動が一気に高まったのを感じ、そのままドクンドクンと激しい悲鳴を訴える。







「・・・っ」







手を伸ばす。





しかし花は指先を掠める一瞬手前で静かに消えた。

唖然と花瓶を見ると、長年の佇まいで花一本立てられないような雰囲気を放っていた。

近づいて見るとうっすらと埃が付いていて、誰も掃除していないのがわかる。





あの時は、いつ見ても新品のような花瓶だった。

この先が火影の部屋だという事を思い知らされるような威厳さで満ちていた。



目を見張るように綺麗な花束が飾られ、いつも瑞々しく光り輝いていた。







「いつも火影様が通るところだから、少しでも笑顔になって欲しいと思って。」







あの時は、いつもの笑顔で癒される自分がいた。











「重症だな・・・」









いつもの声色で呟いた言葉は、長く広い廊下に嫌に響いた。































「ご苦労じゃった。今日は下がってよいぞ。」

「失礼します。」





軽く火影様に一礼をして部屋を出る。



ドアを開けると嫌な感覚ですぐに顔が滲む。

今回が真昼間からの任務で、気を引き締めていない忍の気配が多く感じられたから。

特に私は多くの忍の気配に慣れていないから、下手をしたら戦闘体勢に入ってしまう。

Sランク任務の後の忍が通った後には、思わずチャクラを全開にしてしまった事もある。





今日は別格だった。

嫌というほど知っている忍の気配が体中に突き刺さった。







「・・・・・・っ」







両手で全身の震えを止めるように抱きしめる。





しばらくして気配の相手が遠のいていくのを感じ、やっと肩の力を抜く事が出来た。

今までもこんな事があった。鉢合わせ寸前の回数は数え切れないほど。

・・・きっとこれも、火影様の仕業だろう。





「・・・こんな事してる暇があったら、もっと里の為になる事をしたらどうですか。」





奥で微かな笑い声が聞こえた。火影様の、いたずらな声ではなく諦めのような。

知っていても湧き上がる怒り。私がどんな気持ちで・・・。



























音を立てて吹き荒れる風が心地良かった。ここが私にふさわしい居場所。

ここが一番安心できる場所だった。





「・・・変わってない。」





ばらついて伸びる枯れ木も、大きく開いた真ん中にある人が座るに丁度良い岩も。

・・・この場を取り巻く空気も。





「・・・チャクラが残ってる。」





知っていた。毎年あの日になるとここへ出向いているあの人の姿は、幾度となく見た事がある。

否、私も毎年来ているから見るのは当然。ただ遠く離れた場所に立つだけで気配が感じられた。

今年は急な任務で来る事が出来なかったけれど、あの人はしっかりと痕跡を残していく。



どうしても探し出そうとするあの人の優しさが嫌だった。

何故忘れてくれないんだろう。何故忘れさせてくれないんだろう。



乾燥した空を静かに見上げ、誰にも聞こえる事のない呟きを残した。







「・・・貴方は・・・いつまで経っても私を許してくれないんですね・・・。」















ドン!!





あまりにもはっきりと聞こえた音は数メートル程の距離を感じさせる。

一人の世界に入っていた私は咄嗟に身体を強張らせ、戦闘体勢に入った。



が、木々の間から出てきたのが子供だと分かり緊張の糸を解く。







「・・・いってぇ〜・・・。・・・あれ?」

「君・・・木の葉の忍?」





額当てと明らかに下忍だと思わせるチャクラに安心する。

黄色い頭をおさえながら唸っていた少年は私を瞳に捕らえ、明るく答えを返した。







「うん!オレってば、この前忍になったばっかなんだ!」







活発そうな印象を受ける少年に、どうしても昔の自分を重ねることが出来なかった。

でも、こんな忍がいる此処は自分の故郷だと実感する瞬間だった。
































あれ?こんなはずでは・・・(汗)カカシ出てる意味ねぇと感じた貴方!間違ってます!!

代線引いてるから!ヒロインが感じた知りすぎている気配はカカシなんですからね。

そして気分転換に行ったかつての修行場所でナルトに会う・・・と。カカシがいたからナルトに 会う、と。(←ちょっと違

再開、しませんでした。まだまだです。すみません!!!!(土下座
07/1/31




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